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2015年10月6日(火)

本 : 『日本で100年、生きてきて』 むのたけじ(朝日新聞出版 2014年)

 そうやってゆがめられた若者が、戦争が終わって自由になってタガが外れる。本当の戦争の悲しさ、苦しさを味わった人はみんな死んで、生き残った人間はその喜びで、戦争に対してまともに反省もしないし裁きもしなかった。何にでも妥協しちゃったのよ。俺もそうだ。

 

 すごいことをやってきたのよ、戦地で。女性に乱暴する、金品は略奪する。人を拉致して牢屋に入れて強制労働させたりな。でも帰ってきてふるさとに戻ったらみんな黙っている。

 戦後70年経って語り始めた人たちは、話せるようになるまでここまでの時間が必要だったのでしょう。それほどひどい経験をさせられたということだと思います。でも、「そういうひどい目にあわせた国家から(軍人恩給として)むしり取ってやる。そのための代理人として政治家を選んできた」という一面が本当にあるのだとしたら、語り部としてだけではない行動をお願いしたいです。

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 ノーベル賞の医学生理学賞のみならず、物理学でも受賞のニュースが流れました。物理学の方はそれがどう活用されているのか門外漢にはわかりませんが、医学生理学の方は既にアフリカで多くの人々を救っているということです。ノーベル賞はおまけみたいなものでしょうか。

 

 TPPがとうとう合意されたようです。米余りで減反までしているのに、なんで輸入なんて。アメリカの大規模農業のツケをなぜこっちに持ってくるのか。食料と工業製品は別枠にして欲しいものです。どの国も農産物は地産地消を基本として、「安全保障」というなら、日本はまずは食料の自給率を上げないと。そんな中、米粉がこれまでより安くできるようになりそう、ということです。日本の米農家にとって少しは朗報になるのでしょうか。

 

 武器輸出を思いとどまらせるにはどうしたら良いのでしょう。

 

 伊方原発再稼働について、安倍「事故の場合は政府が責任」って、どう責任取るんでしょう? 国民の過半数が反対しているのに、まさか税金を使うんじゃないでしょうね!

 

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2015年10月13日(火)

本 : 『人間らしさ ー 文明、宗教、科学から考える』上田紀行(角川新書 2015年)

 スリランカでは悪魔払いの習慣があって、大勢の人を集めて夕方から翌朝までかけてやるそうです。演芸会も含まれていて皆が大笑いするのだとか。

この儀式の面白いところは悪魔もハッピーになって去って行くことです。(略) 「悪魔払いによってなぜ病気が治るのか」と聞いたところ、悪魔払い師の一人が「どんな病気もその人の心がワクワクし出さないと治らない」と言ったのです。

 もちろん、悪魔払いが有効な病気と「これは病院に行きなさい」と言われる病気の区別はあるそうです。「孤独な人に悪魔が憑く」と言われると、確かにそういう面はあるでしょう。テロ組織のことを考えると「集団的孤独」というのもあるかも知れません。

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 今日はののちゃんお休みです。代わりといっては何ですが、「(笑)いしい商店」に9月29日付で新着漫画がアップされています。ラーメン店、ラーメン、オレ詐欺、アサドネタとどれもいつもながらプッと笑ったり、「ウマイ!」と一声かけたい傑作揃いですが、ただ、「天才シェフ」のがようわかりせん。悔しい。

 

 辺野古のこと。沖縄県と国との対決になるのでしょうか。というか、裁判になったとして、裁判所はちゃんとした判決を出せるのでしょうか。少なくとも「裁判所が判断する事柄ではない」といういつもの言い訳ではもう済まないのではないでしょうか。それにしても記者会見する政治家は官僚の指示通りに動いているように見えます。

 

 今度はマイナンバーでの汚職事件ですか。こんなに評判の悪い職員もいるのですね。税金が…。

 

 

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2015年10月20日(火)

本 : 『ファーマゲドン − 安い肉の本当のコスト』フィリップ・リンベリー、イザベル・オークショット(日経BP社 2015年)

 分厚い本です。ちょっと読んでは「えーそんな! ヒドイ!」と呆然としてしまうので、なかなか読み進みません。やっと半分のところです。

EUでは予算の半分、年間500億ユーロが農家に流れている。米国では約300億ドルが補助金として農家に渡されているが、その3/4はおよそ10%の最も裕福で規模の大きい農家に送られる。トウモロコシは一貫して高額の補助金を交付されており、草やまぐさに代わって、工場生産される家畜の餌となり、「安い肉」を支えている。

 

より少ないものからより多くを生産しようとするその方法は、報酬も少なかった。当然ながら、大量生産は農家から価格決定権を奪い、多くの農家はその新たなシステムが期待通りではないと悟った。そして、彼らは倒産した。

 「日本は先進国の中で農薬を最も多く用いる国の一つ」だそうです。高温多湿のお陰で植物が多様で、益虫も害虫も多いこともあるでしょうが、植物は自衛の技を持っていることが徐々にわかってきています。効率を求めた工場式の単作農業は長期的には非効率で農家を追い詰めます。TPPから農業は除外して欲しい。どの国でも地産地消を基本として様々な種を育て、気候不順で不作となった時には融通し合うというようにならないものでしょうか。

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 近隣の外国で「手抜き工事で事故」というニュースがあると専門家が「日本では起こり得ない」と解説するのをよく聞きましたが、そうとも言い切れないと覚悟しないといけないようです。過去にも別会社で同じような事例があった時、販売した業者は「欠陥住宅だとわかったら資産価値が下がりますよ」と住民に言ったそうです。裁判を起こしても住民側が勝つのは難しいのだとか。ここでの「国民の安心安全」を政府はどう考えているのでしょうか。何十年ものローンを組んで買う住居です。どうでも良いようなことを規制するのではなく、基礎工事の不正や不備など絶対許さないという規制をして欲しいものです。

 

 新たな武器の開発につながる研究に助成金、「揺れる大学」というニュース。ま、まさか! 揺れるな大学! どうしてもそういう研究したい人はせめて企業に転職してやってください。武器輸出と共にもっと大きく扱うべきなニュースではないでしょうか。

 

 ツタヤの図書館が話題になっています。あのような空間があるのはとても良いとは思うのですが、日々図書館を利用する者にとっては、公共の図書館は、静かに調べ物ができ、落ち着いて「禁帯出」本を読めるシンプルな場所であって欲しいです。

 

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2015年10月27日(火)

 丸善ジュンク堂書店渋谷店で、「自由と民主主義のための必読書50」への抗議を受けてフェア中断という記事。 政権批判をしてはいけないのでしょうか。何かイヤーな感じがします。隣で政権支持フェアをする、という対応もあるし。学校でも「公平に」と言われていますが、現政権は批判されるのが当然で、政権はそれに対して権力を行使したり脅すのではなく、説明したり政策を再検討すれば良いのではないでしょうか。少なくとも高校生に対して「教員の意見を丸呑みにしてはいけないから」などという考え方は教員のみならず高校生を甘く見ているし(教員に限らず大人を批判的に見ている高校生の方が多いのでは?)、政権は何を恐れているのかと勘ぐりたくなります。政権の意向に沿って自主規制するようなことになっては大変です。

 

 フランスがイギリスでの原発建設を受注し、福島以後ヨーロッパで初めての原発建設となるというニュースを見ました。その後、エリザベス女王と習氏がにこやかに並んだ映像のニュース。イギリスの原発建設には中国マネーが使われるのだとか。そして今日はアメリカのイージス艦が南沙諸島へ。大国の威信を取り戻したい中国が、目的を達成せぬまま周辺弱小国(日本も含めて)の主張に譲歩するとは考えられません。どういう落とし所があるのか。民主主義は独裁に勝てないのか。

 

 軽減税率を考えるより、税率の基本を8%にして、20%にする贅沢品を決めていった方がスッキリするのでは?

 

 「15分で簡単手作りパン」を見て、作ってみたら2度目で案外おいしいものができました。それ以後、サラダ油をオリーブオイルに代え、ヨーグルトを米麹の甘酒に代えたり、畑のバジルを混ぜたりイタリアンパセリを混ぜたりして楽しんでいます。電気の使用を控えるため、トースターを使わずフライパンで焼いてからグリルで焼きます。ウチのグリルは上面しか焼けないので。

 

手作りパンイタリアンパセリを混ぜた分です。

ベーキングパウダーも立派な添加物だと知って

入れずに作ってみました。

鈍感なせいか、ベーキングパウダーの役目って何だろう? 

と思ったほど、入れた場合と入れない場合の違いがわかりません。

一方、小麦の重要性を感じました。

多分、パンはどんな小麦を使うかで

味が変わるのだろうと初めて実感した次第です。

ギッシリつまっているので、一切れでも食べ応えアリ!

 

 

(ホームページ担当:藤野)

 

 

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